キッチンキャビネット(脚部)造作 設計図 — 天板 GQFCJKH-3670×600L FS 用
改訂 2026-08-16 v3:B案オールパイン版を追記(v2:台輪・底板廃止/材料3m以下)
日付 2026-08-16
設計・施工 合同会社リンネ
単位 mm
基準座標 X=天板左端 0/奥行 Y=壁面 0/高さ=床(FL)0
天板 E:kitchen 承認図 SUS304 HL t1.0 W3670×D600
この図面には2つの材料案が入っている(寸法・構造はまったく同じ)
| | A案:ラワン合板版 | B案:オールパイン版 |
| 側板・仕切板・棚板 | ラワン合板 t18 | パイン集成材(ラジアタパイン集成材)t18 |
| 背板 | 両案とも共通:構造用合板 t12(見た目までパインに揃えたい場合は任意オプションあり/購入リストB参照) |
| 天桟・受け桟 | 両案とも共通:パイン 30×40(もともとパイン材のため変更なし) |
| 天板 | 両案とも共通:SUS304 HL t1.0+裏貼合板 t18 |
| 図面 | 木取り図=図5/部材表A・購入リストA | 木取り図=図6/部材表B・購入リストB |
板厚はどちらも 18mm なので、ベイ割り・各部寸法・図1〜図4・組立手順・注意事項はすべて共通。変わるのは材料と木取り(=買う板)だけ。
完成イメージ(パース)— 現状の部屋写真をもとにAIで作成した完成予想図
A案:ラワン合板版
B案:オールパイン版
※イメージです。実寸・仕様は本図面が優先。レンジフード・水栓・かご等の小物は図面の対象外
ラワン合板 t18(A案)/パイン集成材 t18(B案)
パイン材(天桟・受け桟 30×40)
構造用合板 t12(背板)
SUS304 天板(+裏貼合板 t18)
機器・シンク・開口(破線)
キャビネット(平面図の重ね描き)
寸法の基準について。ベイ割りの X 寸法は「キャビネット左外面=0」で記述している。キャビネットは天板左端から 5mm 内側に置くので、天板左端基準の値=ベイ割りの値+5 になる。平面図(図2)だけは天板左端基準(グローバル)で寸法を入れてある。
【A案・B案 共通】図1〜図4(板厚18は同じ。寸法はすべて共通)
図1〜図4はA案・B案で共通。側板・仕切板・棚板の板厚は両案とも 18mm なので、ベイ割り・棚の高さ・天板の納まりに一切の違いはない。図中の「ラワン t18」の表記は、B案では「パイン集成材 t18」と読み替えること。異なるのは木取り(図5=A案/図6=B案)と、そこから決まる購入する板だけである。
図1 正面図(前面から見る・S≒1/25)
図1 正面図。X はキャビネット左外面=0(天板左端=−5)。側板・仕切板はすべて 831×558 で床(FL)から立ち上げ、下端内側の L字金具で床にビス留めする。下部の剛性は各板の下端をつなぐ固定棚(下段・上面 FL+118)で確保する。シンクベイと中右ベイには下段を入れない。前天桟は中左・中右・右ベイのみ、シンクベイとコンロベイは受け桟 30×40×500 で天板を受ける。
図2 平面図(上から・天板を透かしてキャビネットを重ね描き・S≒1/25)
図2 平面図。実線=天板・シンクフランジ・コンロ開口(天板左端=0 基準)。緑破線=キャビネット(側板・仕切板・背板・天桟・受け桟)。シンクフランジ右端 1170 と仕切板 P1 左面 1200 で 30 のクリア、コンロ開口とベイ内法は左右各 20 のクリア。
図3 側面断面図(中左ベイで切断・S≒1/10)
図3 中左ベイの縦断面。仕切板は 831×558 で床(FL)まで通し、下端内側の L字金具で床にビス留めする(前後2か所/土間ならコンクリートビス)。下段の固定棚は床上100・上面 FL+118 で、仕切板の側面からコーススレッド 3.8×57 またはポケットホールで留める。天板前端 600 に対しキャビネット前面 570(30後退)、エプロン返しの内側端 584 との差=14mm クリア。前天桟はこのベイに入るが、シンクベイ(シンク前壁 Y=545)とコンロベイには入れない。
図4 詳細図 天板固定部の拡大(S≒1/1.5)
図4 天桟/受け桟の下から φ10・深さ25 の座ぐりを掘り、コーススレッド 3.8×28 で留める。天桟の残り厚 15mm を貫通し、裏貼合板へ 13mm 食い込み、SUS 面まで 5mm 残る。L字金具+タッピング 3.5×13 に置き換えても可。
【A案:ラワン合板版】側板・仕切板・棚板をラワン合板 t18 でつくる
図5 木取り図(A案:ラワン合板版)
図5 木取り図。ラワン合板 t18 は 4×8判(1220×2440)×3枚。①②で 831×558 を6枚(558幅の帯2本=1116≦1220、帯1本に 831+831=1662≦2440)取り、その余り 558×778 の3片から 756×540 の棚を3枚取る。505×540 の4枚は②の540幅帯(505×4=2020≦2440)、598×540 の2枚は③(598+598=1196)。③はほとんど余るので、③のかわりに 3×6判1枚で代替してもよい(4×8×2+3×6×1)。
3×6判(910×1820)だけで揃える場合は6枚。側板・仕切板は 558幅の帯1本に 831+831=1662≦1820 で2枚取り→3枚。棚板は 910×1820 を 540 の帯3本(540×3=1620≦1820)に切り、各帯から 756/598/505(いずれも幅910以内)を1枚ずつ→3枚。背板の幅は仕切板の板厚中心で継ぐ:1204+1052+1404=3660。木口はすべて面取りのうえ塗装する。
部材表A(A案:ラワン合板版)
| 部材名 | 材料 | 寸法(mm) | 数量 | 備考 |
| 天板 | SUS304 HL t1.0 + 裏貼合板 t18 | 3670×600(厚19) | 1 | E:kitchen 発注済。エプロン40+返し15/8、バックガード50+返し15/8 |
| 側板 | ラワン合板 t18 | 831×558 | 2 | 床(FL)から天板下面831まで通す。下端内側を L字金具で床に固定 |
| 仕切板 P1〜P4 | ラワン合板 t18 | 831×558 | 4 | 側板と同寸。床から立ち上げ、下端内側を L字金具で床に固定 |
| 固定棚 下段(中左ベイ) | ラワン合板 t18 | 505×540 | 1 | 床上100・上面 FL+118。仕切板の側面から 3.8×57 で固定 |
| 固定棚 下段(右ベイ) | ラワン合板 t18 | 756×540 | 1 | 床上100・上面 FL+118。同上 |
| 固定棚(コンロベイ・オーブン支持) | ラワン合板 t18 | 598×540 | 1 | 床上100・上面 FL+118。オーブンを直接載せるので受けを増し締めする |
| 可動棚(中左ベイ) | ラワン合板 t18 | 505×540 | 2 | 棚ダボ φ5・32ピッチ。前面から18後退 |
| 可動棚(中右ベイ) | ラワン合板 t18 | 505×540 | 1 | 下段は入れない(引き出しワゴン用に床まで空ける) |
| 可動棚(コンロベイ) | ラワン合板 t18 | 598×540 | 1 | オーブン上端578〜天板下面831の約253の間。上面640に設定 |
| 可動棚(右ベイ) | ラワン合板 t18 | 756×540 | 2 | 棚ダボ φ5・32ピッチ |
| 棚板 合計 | ラワン合板 t18 | 505×540=4/598×540=2/756×540=3 | 9 | 固定3枚+可動6枚。シンクベイは棚なし |
| 背板 A/B/C | 構造用合板 t12 | 831×1204/831×1052/831×1404 | 各1 | 背面に外付け。仕切板の板厚中心で継ぐ。シンクベイは配管位置に合わせて開口 |
| 後ろ天桟 | パイン 30×40(縦使い) | 1177/508/508/600/759 | 各1 | 全ベイ。壁から12〜42(背板の内側) |
| 前天桟 | パイン 30×40(縦使い) | 508/508/759 | 各1 | 中左・中右・右ベイのみ。壁から540〜570 |
| 受け桟 | パイン 30×40 | 500 | 4 | シンクベイ・コンロベイの左右内側上端に水平取付 |
| L字金具(床固定) | ステンレスまたは黒皮アングル 40×40 程度 | — | 12 | 側板2+仕切板4の下端内側に前後各1(計12個) |
購入リストA(A案:ラワン合板版)
材料の長さ制限(A案・B案 共通)。軽トラで運ぶため、木材はすべて 3m 以下とする。4m材・12ft材は使わない。合板は 4×8判(1220×2440)まで可(2440<3000)。3m を超える部材は本設計には存在しない。
| 品目 | 規格 | 数量 | 用途・備考 |
| ラワン合板 t18 | 4×8判 1220×2440 | 3枚 | 側板2・仕切板4・棚板9。③はほとんど余るので 4×8×2+3×6×1 でも可。3×6判だけで揃えるなら6枚 |
| 構造用合板 t12 | 3×6判 910×1820 | 3枚 | 背板 A/B/C |
| パイン 30×40 | 3m材 | 3本 | ①1177+759+600=2536/②508×4+759=2791/③500×4=2000。合計 7327(3本=9000) |
| コーススレッド | 3.8×28 | 1箱 | 天板固定専用。座ぐり25と併用 |
| コーススレッド | 3.8×41 | 1箱 | 天桟・受け桟の取付 |
| コーススレッド | 3.8×57 | 1箱 | 固定棚(下段・オーブン支持棚)を仕切板の側面から留める本体組立 |
| ポケットホールビス | 粗目 32mm(t18合板用) | 1箱 | 天桟を仕切板・側板に固定。固定棚をポケットホールで留める場合も |
| 棚ダボ | φ5 | 40個 | 32ピッチ。可動棚6枚ぶん+段替え用の予備 |
| L字金具(床固定用) | アングル 40×40×t3 程度+木ビス 4.2×30 | 12組 | 側板2・仕切板4の下端内側に前後各1。台輪をやめたぶん、床固定で転倒を止める |
| コンクリートビス | φ6×40〜50(オールアンカーでも可) | 24本 | 床が土間モルタル・コンクリートの場合。木床なら木ビス 4.2×45 で根太を狙う |
| L字金具+タッピング | 3.5×13 | 10組 | 天板固定の代替。座ぐりを掘らない場合 |
| 木工ボンド | 速乾/耐水 | 1本 | 裏貼合板と天桟の当たり面 |
| シリコンシーラント | 防カビ・変成シリコン | 2本 | 壁際・バックガード上端・天板と天桟の間。床と板の接地面(水の吸い上げ防止)にも一筋 |
| 塗料 | 水性ウレタン または オイル | 1缶 | 合板の木口・表面。木口は面取り後に2回塗り。床に接する下端の木口は特に念入りに |
【B案:オールパイン版】側板・仕切板・棚板をパイン集成材 t18 でつくる
B案の考え方。A案のラワン合板を、そっくりパイン集成材(ラジアタパイン集成材)t18 に置き換えるだけ。板厚18は同じなので、ベイ割り・棚の高さ・天板の納まり・図1〜図4・組立手順は一切変わらない。変わるのは木取り(=買う板の種類と枚数)だけである。天桟・受け桟はもともとパイン 30×40 なので変更なし。背板は依頼主の当初指定どおり構造用合板 t12 のままとする。
板厚は必ず t18 を買う。パイン集成材は店によって t20 の在庫が主流の場合がある。t20 にすると板厚が2mm変わり、ベイ割り(18+1177+18+…=3660)が崩れて天板が載らなくなる。必ず t18 を指定して買うこと。t18 が手に入らない場合は、板厚に合わせてベイ割りを引き直す必要がある(この図面のままでは使えない)。
図6 木取り図(B案:オールパイン版)
図6 B案の木取り図。パイン集成材 t18 は 910×1820 を4枚+600×1820 を2枚の 計6枚。①〜③で 831×558 を6枚(558幅の帯に 831+831=1662≦1820)、④で 756×540 を3枚(540の帯3本=1620≦1820、各帯から756を1枚)、⑤⑥で 505×540 を4枚と 598×540 を2枚。棚をすべて 600×1820 で取ると 600材が4枚必要になり合計7枚になるので、756の3枚だけ 910材の帯どりに回して6枚に収めている(材料の総面積も少ない)。背板(構造用合板 t12 3×6判×3枚)の木取りはA案と共通なので図5の④⑤⑥を参照。集成材はフィンガージョイントの向きがあるので、板の長手方向が棚のスパン方向になるように木取ること。
部材表B(B案:オールパイン版)
| 部材名 | 材料 | 寸法(mm) | 数量 | 備考 |
| 天板 | SUS304 HL t1.0 + 裏貼合板 t18 | 3670×600(厚19) | 1 | A案と共通。E:kitchen 発注済 |
| 側板 | パイン集成材 t18 | 831×558 | 2 | 床(FL)から天板下面831まで通す。下端内側を L字金具で床に固定 |
| 仕切板 P1〜P4 | パイン集成材 t18 | 831×558 | 4 | 側板と同寸。床から立ち上げ、下端内側を L字金具で床に固定 |
| 固定棚 下段(中左ベイ) | パイン集成材 t18 | 505×540 | 1 | 床上100・上面 FL+118。仕切板の側面から 3.8×57 で固定 |
| 固定棚 下段(右ベイ) | パイン集成材 t18 | 756×540 | 1 | 床上100・上面 FL+118 |
| 固定棚(コンロベイ・オーブン支持) | パイン集成材 t18 | 598×540 | 1 | 床上100・上面 FL+118。オーブンを直接載せるので受けを増し締めする |
| 可動棚(中左ベイ) | パイン集成材 t18 | 505×540 | 2 | 棚ダボ φ5・32ピッチ |
| 可動棚(中右ベイ) | パイン集成材 t18 | 505×540 | 1 | 下段は入れない(引き出しワゴン用に床まで空ける) |
| 可動棚(コンロベイ) | パイン集成材 t18 | 598×540 | 1 | オーブン上端578〜天板下面831の間。上面640に設定 |
| 可動棚(右ベイ) | パイン集成材 t18 | 756×540 | 2 | 棚ダボ φ5・32ピッチ |
| 棚板 合計 | パイン集成材 t18 | 505×540=4/598×540=2/756×540=3 | 9 | 固定3枚+可動6枚。シンクベイは棚なし(A案と同じ) |
| 背板 A/B/C | 構造用合板 t12 | 831×1204/831×1052/831×1404 | 各1 | A案と共通。シンクベイは配管位置に合わせて開口 |
| 後ろ天桟 | パイン 30×40(縦使い) | 1177/508/508/600/759 | 各1 | A案と共通(もともとパイン材なので変更なし) |
| 前天桟 | パイン 30×40(縦使い) | 508/508/759 | 各1 | A案と共通 |
| 受け桟 | パイン 30×40 | 500 | 4 | A案と共通 |
| L字金具(床固定) | ステンレスまたは黒皮アングル 40×40 程度 | — | 12 | A案と共通。側板2+仕切板4の下端内側に前後各1 |
| (任意)背板の化粧 | パイン羽目板 t9〜12 | 各ベイの内法幅に合わせて | — | 見た目まで全部パインに揃えたい場合、背板の見える部分にパイン羽目板を横張りする。構造は構造用合板 t12 が持つので、羽目板は化粧のみ。厚みぶん(9〜12)だけ有効奥行が減る点に注意 |
購入リストB(B案:オールパイン版)
パイン集成材の流通サイズ(t18)。ホームセンターの棚板コーナーで一般的なのは 910×1820/600×1820/500×1820/450×1820/400×1820/300×1820。いずれも長さ1820なので、3m以下の制限は自動的に満たす。なお 500/450/400/300 幅は棚の奥行540が取れないので本設計では使わない。
| 品目 | 規格 | 数量 | 用途・備考 |
| パイン集成材 t18 | 910×1820 | 4枚 | ①〜③=側板2・仕切板4(831×558を1枚から2枚取り)/④=右ベイの棚 756×540 を3枚(540の帯どり) |
| パイン集成材 t18 | 600×1820 | 2枚 | ⑤=505×540 を3枚/⑥=505×540 を1枚+598×540 を2枚 |
| 構造用合板 t12 | 3×6判 910×1820 | 3枚 | 背板 A/B/C。A案と共通 |
| パイン 30×40 | 3m材 | 3本 | 後ろ天桟5本・前天桟3本・受け桟4本。A案と共通(割付も同じ) |
| (任意)パイン羽目板 | t9〜12 | 適量 | 見た目まで全部パインにしたい場合、背板の見える部分に横張り。構造は背板の構造用合板が持つ |
| コーススレッド | 3.8×28/3.8×41/3.8×57 | 各1箱 | A案と共通。3.8×28 は天板固定専用(座ぐり25と併用) |
| ポケットホールビス | 粗目 32mm | 1箱 | A案と共通。集成材はやわらかいので締めすぎに注意 |
| 棚ダボ | φ5 | 40個 | A案と共通。32ピッチ |
| L字金具(床固定用) | アングル 40×40×t3 程度+木ビス 4.2×30 | 12組 | A案と共通 |
| コンクリートビス | φ6×40〜50 | 24本 | A案と共通。床が土間モルタル・コンクリートの場合 |
| 木工ボンド | 速乾/耐水 | 1本 | A案と共通 |
| シリコンシーラント | 防カビ・変成シリコン | 2本 | A案と共通。床と板の接地面にも一筋 |
| 塗料 | オイル または 水性ウレタン | 1缶 | A案より多めに要る。集成材は反り・伸縮するので両面+小口を組む前に塗る(注意事項⑫) |
【A案・B案 共通】組立手順・注意事項
組立手順
- 墨出し。壁の直角・不陸をレーザーで確認し、床にキャビネット外形 3660×570 と仕切板 P1〜P4(キャビネット左外面から 1195/1721/2247/2865)を墨出しする。給排水・ガス・電源の実位置も床と壁に写す。床の不陸を実測し、いちばん高い点を基準にする(台輪がないので、板の下端を削るかパッキンを噛ませて調整する)。
- 側板・仕切板の仮立て。側板2枚・仕切板4枚(すべて 831×558)を墨に合わせて床に直接立て、上端の高さが全長で FL+831 にそろうよう水平器で確認する。低い板の下にはステンレスまたは樹脂のパッキンを噛ませ、高い板は下端を削って合わせる。この段階では仮の突っ張り材やクランプで倒れないよう保持する。
- 下段固定棚で連結(この時点で自立)。中左ベイ(505×540)・右ベイ(756×540)・コンロ/オーブンベイ(598×540)の3枚を、床上100・上面 FL+118 の位置に入れ、仕切板・側板の側面からコーススレッド 3.8×57(またはポケットホール)で留める。ここで板どうしがつながり、キャビネットが自立する。シンクベイと中右ベイには下段を入れない(ゴミ箱・排水トラップ/引き出しワゴンのため床までフルオープン)。
- 天桟・受け桟の取付。後ろ天桟を全ベイ(壁から12〜42)、前天桟を中左・中右・右ベイ(壁から540〜570)に、上端が側板・仕切板と面一(FL+831)になるようポケットホールビスで固定。シンクベイとコンロベイには前天桟を入れず、代わりに受け桟 500 を各仕切板・側板の内側上端へ水平に取り付ける。これで上端の通りが決まる。
- 背板の取付。t12 を A1204/B1052/C1404(いずれも高さ831)に切り、先に給排水・ガス・電源の開口を抜いてから背面に外付けする。シンクベイの背板は配管位置に合わせて開口する。継ぎ目は仕切板の板厚中心。側板・仕切板・後ろ天桟の後端にビス留めして箱の直角(振れ止め)を固める。
- 床への固定・壁への固定。各側板・仕切板の下端内側に L字金具(アングル 40×40 程度)を前後各1か所あてがい、板側は木ビス 4.2×30、床側は土間モルタル・コンクリートならコンクリートビス φ6×40〜50、木床なら根太を狙って木ビス 4.2×45 で留める。壁側は背板を壁下地(間柱・胴縁)にビス留めする。台輪がないぶん、転倒止めはこの床固定と壁固定が担う。必ず行う。
- 棚ダボ穴の加工。治具を使い φ5・32ピッチで各ベイの左右内側に穴あけ。深さは 10mm 程度に止める。可動棚は 中左2枚(505×540)/中右1枚(505×540)/コンロ1枚(598×540)/右2枚(756×540)の計6枚。
- 塗装。木口を面取りしてから、水性ウレタンまたはオイルで仕上げる。床に接する下端の木口は水を吸い上げるので特に念入りに2回以上塗る。天板を載せると塗れなくなる上端・内側を先に済ませる。
- 天板の載せ込み。約45kg+シンクぶんの重量があるので必ず二人以上で、水平に持ち上げてエプロンをキャビネットに被せる(被り 21mm)。前後左右のチリを確認し、右端がエプロン内に収まっているかを見る。左側板は壁が直角でなければ、この前にスクライブして削り合わせておく。
- 天板の固定。天桟/受け桟の下から φ10・深さ25 の座ぐりを掘り、コーススレッド 3.8×28 で留める(合板食い込み13)。または L字金具+タッピング 3.5×13。35mm 以上のビスは絶対に使わない。当たり面は木工ボンドまたはシリコンを併用する。
- シーリング。壁際とバックガード上端をシリコンでコーキング。床と板の接地面にも一筋打っておくと、水拭きの水を吸い上げない。
- 機器据付。シンクの排水トラップを接続し、オーブンをコンロ/オーブンベイの固定棚(上面 FL+118)に据え、コンロを天板開口に落とし込む。ガス・電気の接続は必ず有資格業者に依頼する。
注意事項
① ガス・電気は有資格者。ビルトインコンロとオーブンの接続工事は有資格業者に依頼する。開口寸法・離隔距離・給気条件は、本図よりもメーカーの据付図が優先。機種確定後にコンロベイの支持棚高さを必ず見直すこと。
② 天板固定ビスの長さ。裏貼合板は t18、SUS は t1.0 しかない。合板への食い込みは最大15mm。座ぐり25+ビス28 の組み合わせなら食い込み13で SUS 面まで5mm 残る。35mm 以上のビスは天板表面を突き上げるので厳禁。
- ③ 壁の不陸。壁が直角でない場合は左側板をスクライブして合わせる。逃げは右端で取り、右端はエプロン(左右とも40下がり・返しなし)の内側に収まっていればよい。天板は左右各 5mm キャビネットより出る設計。
- ④ 床固定は省略しない。台輪をやめて板を床まで通す構造なので、キャビネットの転倒・横ずれを止めるのは下端の L字金具による床固定と、背板の壁固定だけになる。12か所すべて留めること。土間モルタル・コンクリート床ならコンクリートビス φ6×40〜50、木床なら根太を狙って木ビス 4.2×45。
- ⑤ 床の不陸。台輪で吸収できなくなったぶん、床の不陸は板ごとに下端で調整する。いちばん高い点を基準にして、低いところはステンレスまたは樹脂のパッキンを噛ませる。木のクサビは水を吸うので床際には使わない。
- ⑥ シンク下の配管。排水が床出しか壁出しかを着工前に確認し、背板の開口位置を決めてから加工する。シンクベイは床までフルオープンなので床出し排水にも対応できるが、トラップの高さがシンク深さ200と干渉しないかは実測すること。
- ⑦ コンロ下のオーブン。電源(100V/200V)とガス栓の位置がオーブン本体と干渉しないよう、背板の開口位置をオーブンの背面高さに合わせる。オーブンは固定棚(上面 FL+118)の上に直置きで上端 FL+578、天板下面831との間は約253。ただしそのうち上部170はコンロ本体が下がってくるため、可動棚を入れられるのは実質 FL+578〜661 の範囲(本図では上面640に設定)。機種の据付図で最終確認すること。
- ⑧ 合板の木口。すべて面取り(R2 程度)してから塗装する。シンクベイは水がかかるので、木口と棚の上面は特に念入りに 2回以上塗る。床に接する下端の木口は水を吸い上げるので、塗装のうえシリコンで縁を切る。
- ⑨ 重量。天板は約45kg、シンクを含めるとさらに重い。載せ込みは必ず二人以上で行い、SUS のヘアライン面に工具を当てないよう養生する。
- ⑩ 全高の変更。使う人の身長に合わせて 800/900 にする場合は、側板・仕切板・背板の高さを ±50 する(781 or 881)。下段固定棚の位置(床上100・上面118)と奥行寸法はそのままでよい。
- ⑪ 材料の長さ。軽トラ積載のため木材はすべて 3m 以下。パイン 30×40 は 3m材×3本で全17本が取れる(①1177+759+600=2536/②508×4+759=2791/③500×4=2000/合計7327≦9000)。合板は 4×8判(長辺2440)まで。B案のパイン集成材は流通サイズが長さ1820なので自動的に条件を満たす。
- ⑫ 集成材の反り・水濡れ(B案のみ)。パイン集成材は湿気で反り・伸縮する。両面と小口を塗装(オイルまたは水性ウレタン)してから組むこと。片面だけ塗ると水分の出入りに差が出て、かえって反る。シンクまわりは特に念入りに塗る。また無垢材と同じく水濡れで黒ずむので、シンク下は乾拭きしやすくしておく(シンクベイに棚を入れず床までフルオープンにしているのは、これを拭きやすくする意味もある)。組んだあと、天板を載せる前に上端・内側の塗り残しがないか必ず確認する。
- ⑬ 集成材の板厚(B案のみ)。店によっては t20 が主流のことがある。t20 を使うとベイ割り(18+1177+18+…=3660)が崩れ、天板が載らなくなる。必ず t18 を買う。また集成材はやわらかいのでビスを締めすぎると効かなくなる。下穴を必ずあけ、インパクトはトルクを落として使う。